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[和文誌]椎村祐樹講師(遺伝情報研究部門)が、日本生物物理学会誌『生物物理』に研究室紹介を執筆しました。

2026年7月25日に刊行された日本生物物理学会誌『生物物理』(Vol.66 No.4)の「支部だより」において、椎村祐樹講師(遺伝情報研究部門)が、森本雄祐准教授(九州工業大学大学院情報工学研究院)とともに、「研究室紹介および小倉年会のお知らせ」を執筆しました。

椎村助教は「研究室紹介」のなかで、遺伝情報研究部門が、生化学、薬理学、生理学を基盤として、受容体やホルモンの働きを分子レベルから個体レベルまで幅広く研究していることを紹介しています。また、これらの研究基盤に構造生物学を組み合わせることで、研究が大きく発展してきた経緯について述べています。

主要な研究テーマの一つとして、ペプチドホルモン「グレリン」と、その受容体であるグレリン受容体の研究を取り上げています。グレリンは、3番目のセリン残基が脂肪酸によって修飾されることで初めて活性を示す、極めて特徴的なホルモンです。研究室では、グレリン受容体がこの脂肪酸修飾をどのように識別するのかを明らかにするため、京都大学の岩田想教授らとの共同研究により、X線結晶構造解析を用いた受容体の立体構造解析に取り組んできました。

その結果、グレリン受容体のリガンド結合ポケットが二股に分かれた特徴的な構造を持つことを見いだし、グレリン認識機構を理解するうえで重要な手がかりを得ました。その後も、クライオ電子顕微鏡を用いて、承認薬が結合したグレリン受容体の構造を決定するなど、構造生物学的研究を継続しています。

さらに、これまでに培った高純度のGタンパク質共役型受容体(GPCR)の精製技術と薬理学的評価技術を活用し、DNA-encoded library(DEL)を用いた創薬研究にも取り組んでいます。すでに興味深い作用特性を示す複数の化合物を同定しており、共同研究を通じて構造活性相関や作用機序の解明を進めています。

本稿では、多角的な視点から生命現象の理解と創薬研究に取り組む現在の研究活動を紹介しています。


椎村祐樹,森本雄祐

支部だより ~研究室紹介および小倉年会のお知らせ~

『生物物理』66巻4号:236–237,2026年