第11回国際神経内分泌学会・第52回日本神経内分泌学会学術集会において、椎村祐樹講師(遺伝情報研究部門)が講演しました。
2026年7月26日(日)~29日(水)にウインクあいち(愛知県名古屋市)で開催された第11回国際神経内分泌学会(ICN2026)・第52回日本神経内分泌学会学術集会の「JNS Workshop 1:Advances in Neuroendocrine Hormone Science」において、椎村祐樹講師(遺伝情報研究部門)が講演しました。
演者:椎村祐樹
演題:[JWS1-1]Structural Mechanisms Underlying Ligand Recognition and Activation of the Ghrelin Receptor
本講演では、グレリン受容体(GHSR)がホルモンであるグレリンを認識し、活性化される仕組みについて、立体構造解析によって得られた最新の知見を紹介しました。
グレリンは、ペプチドの一部に脂肪酸(オクタノイル基)が結合するという特徴的な構造を持ち、この修飾が生理活性の発現に不可欠です。X線結晶構造解析によって、グレリン受容体の内部には塩橋によって隔てられた2つの空間が存在し、その一方がグレリンのオクタノイル基を受け入れることが明らかになっています。さらに、クライオ電子顕微鏡による活性型受容体の構造解析から、リガンドの結合に伴う塩橋の変位や膜貫通ヘリックスの構造変化が、受容体の活性化に関与することが示されました。
これらの研究成果は、グレリン受容体に特徴的な立体構造が、ホルモンの認識だけでなく、細胞内へのシグナル伝達にも重要な役割を果たすことを示しており、グレリンの作用機構を分子レベルで理解するための重要な知見となっています。
また、椎村講師は、本学会のProgram Organising Committee(プログラム組織委員会)のメンバーとしても、学術プログラムの企画・編成などを通じて学会の開催に携わりました。